日々つれづれ

おひなさまって、だれのこと?

今日は桃の節句、ひな祭りですね🎎
上巳(じょうし)の節句、無病息災を思い厄を人形に持って行ってもらって祓(はら)うことを起源とします。

段飾り、最上段にあるおひなさまを内裏(だいり)雛といいます。
内裏とは天皇の住まいの皇居宮殿、御所(ごしょ)で、内裏雛とは天皇皇后両陛下の即位時のお姿なんですね。

神宮内宮参集殿、能舞台の客席には、即位式後に神宮へ親拝された時の写真が飾られています。

まさに内裏雛。私たちがイメージする“おひなさま”そのものの姿がそこにあるんです。

これが歴史上のかつてそうだった昔の姿、なのではなく、いやそうなんだけれども今もなお続いてこのお姿、ということがとんでもなく価値があって大切なことで、ロマンがあると思いませんか?

ずっと続いて、かつここにある、“時(とき)”。

冠の後ろが立った“立纓(りゅうえい)”は、天皇のみが用いるもの。
また黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)という服も、天皇のみが用いるものです。
文様には鳳凰が用いられますが、鳳凰は天皇を象徴する存在として用いられることが多いです。
両陛下の上に差し掛けられたお菅蓋(おかんがい)にも、上には鳳凰が舞っていますね。

9年前の今日のひな祭りの日。
まさに内裏、京都御所に御神酒をお持ちした時。
庭内をたまたま撮った写真には、不思議なことに、上空にまるでその鳳凰が舞っている姿の雲が写っていました。

お菅蓋の鳳凰に、本当によく似ているなあと思います。

これほど見事に“偶然”が重なることは、とても有り難い神意、大切にすべきものを感じる思いがしますね。

また同じ日、御所の北に位置する貴船神社では桃花神事が斎行され、参列していました。

今日のひな祭りをはじめとして、色んな歴史や思いが重なって紡がれてきた文化を、大切に味わっていきたいものですね。

 

ABOUT ME
代表おおくに
神話の故郷出雲大社から歩いてすぐの杵築の地、母の実家で生を享け、出雲大社を遊び場として育つ。   成人してからも神々を好きな思いが高じて各地の神社を数多く参るなか、縁をいただいて神籬磐座祭祀を司る古神道系特別上級神職資格を平成三十年に取得するに至る。   20年以上連れ添う妻と一人息子を大切にし、旅をこよなく愛する。 曲がったことを「どうなの?」と思う気性も含めてさすらいの英雄スサノヲノミコトの影響かな、たぶん笑。 生まれ故郷の出雲はもちろん、白山や伊勢等の魂の聖地に強く心魅かれる。 また、20代に現地で働いてもいた沖縄も大好きな第2第3の故郷。