東北滞在最終日、誕生日である5月26日早朝、朝日を迎えたのは、京の都からちょうど東北45度、まさに艮の方角にある、本州最東端の地、トド(艮)ヶ崎でした。
熊が出るおそれがある所であり、そして以前より警戒していた大きな地震がいよいよ5月25日、超深度から全國に響いたその翌日というタイミング。
姉吉の艮ヶ崎という、震災時最も高い津波が襲ったこの場所に来ることになりました…
本当に大自然に大きな大きな『おそれ』、正直なところ、恐怖を抱きながら入った、片道約1時間半の山路参道でした。
誕生日の朝を、これほどの恐れを抱いて迎えたことは今までありませんでした。
話す相手もいない、独り路。電波も届かないので、誕生日のメッセージも届きません。
途中、雉(キジ)らしき鳥に出逢いましたが、むしろ驚いたのは向こうの方のようで、飛ばずに走って逃げて行きました(笑)
ただ黙々と歩き続け、たどり着いた先にあったのは一面を包む雲でした。しかも風上からは雨雲らしき影。
でも雲間からちょうどお日様が顔を出してくださり、雲にも海にも松林にも、昨秋のお約束通り完成した國靈をお持ちし、ご報告をすることができました。
程なく雨が降り始め、雨の用意をしていなかったため、そそくさと来た路を帰っていったのでした。
今回の旅の本当の目的地は、あくまでその次の場所。
姉吉の漁港に停めていた車に乗り、急いでそこに向かいました。
なぜならそこには、遅れて行くことは出来なかった、許されなかったからです
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